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コラム

2026.08.08

古河市で相続した不動産の固定資産税は誰が払う?代表者届・売却時の精算を解説

古河市の相続不動産と固定資産税を確認するイメージ

親が亡くなった後も、実家や土地には固定資産税の納税通知書が届きます。「遺産分割が終わっていないのに誰が払うのか」「代表者になった人が全額負担するのか」「年の途中で売却したら税金は戻るのか」と迷う方も多いでしょう。

古河市は、固定資産の相続登記が完了するまで、納税通知書等を受け取る代表者を指定する「相続人代表者指定届兼現所有者申告書」の提出を案内しています。ただし、代表者の指定と、不動産を誰が相続するかは別の手続です。

結論:相続人全員の負担を整理し、代表者届と相続登記を別々に進める

古河市公式案内では、毎年1月1日の賦課期日後に納税義務者が亡くなった場合、その年の納税義務は相続人へ承継されます。賦課期日前に亡くなり相続登記が未了の場合は、現に所有している法定相続人が納税義務者となり、複数なら連帯して納税する義務が生じます。

相続人代表者は、納税・還付に関する書類を受け取る窓口です。代表者届を出しても遺産分割が確定するわけではなく、代表者だけが最終的な税負担者になるとも限りません。誰が立て替え、遺産分割や売却時にどう精算するかを相続人間で記録します。

相続人が固定資産税の負担を話し合うイメージ
代表者は通知の窓口で、最終的な費用負担とは別に整理します。

固定資産税は毎年1月1日の所有者に課税される

固定資産税は、原則として毎年1月1日時点で固定資産課税台帳に所有者として登録されている人へ課税されます。年の途中で所有者が亡くなっても、その年度の税額が月割りで自動的に消えるわけではありません。納税義務は相続人へ承継されます。

翌年1月1日までに相続登記が完了すれば、原則として新しい登記名義人が翌年度の納税義務者になります。未了なら、現所有者として相続人の申告が必要です。相続登記は2024年4月から義務化されているため、税の代表者届だけで手続を終えず、相続登記の期限と注意点も確認してください。

相続人代表者指定届とは

相続人代表者は、古河市からの納税通知書、還付通知等を受け取る代表窓口です。市は相続登記が完了するまで「相続人代表者指定届兼現所有者申告書」の提出を求めています。

代表者になっても単独所有者にはならない

届出は、遺産分割協議や所有権移転登記の代わりではありません。代表者欄へ名前を書いても、その人が不動産を相続したことにはならず、他の相続人の権利義務が消えるわけでもありません。

納付書が一人へ届いても費用分担は別問題

代表者がいったん納付する場合、誰の負担として立て替えるかを記録します。法定相続分で仮分担する、不動産を取得する人が負担する、売却代金から精算するなど、家族の合意と遺産分割内容で調整します。個別の求償や遺産分割上の扱いは弁護士・税理士へ相談してください。

固定資産税の通知書と相続関係書類を整理するイメージ
納税通知の受領者と不動産の取得者は別の手続で決まります。

相続発生後の実務手順

  1. 納税通知書と課税明細書を確保する
  2. 遺言書と法定相続人を確認する
  3. 古河市へ死亡後の届出期限・必要書類を確認する
  4. 相続人代表者と納付方法を決める
  5. 誰がいくら立て替えたか記録する
  6. 遺産分割協議と相続登記を進める
  7. 保有・売却・活用の方針を決める
  8. 売却する場合は決済時の税負担調整を契約で確認する

相続した不動産の全体的な初動は「相続した不動産はまず何をする?」、兄弟姉妹で共有する場合は「共有名義の相続不動産の注意点」も参考になります。

年の途中で売却したときの固定資産税

固定資産税の納税義務者は1月1日時点の所有者であり、売却しただけで市が買主へ納税義務を月割り変更する制度ではありません。不動産取引では、売主が納める年度分について、引渡日を基準に買主負担相当額を計算し、売買代金と一緒に精算する慣行があります。

この精算は当事者間の契約上の調整であり、市への税金そのものを買主が納める仕組みとは別です。起算日を1月1日とするか4月1日とするか、引渡日をどちらの負担に含めるかは地域や契約で異なります。売買契約書と決済明細で確認します。

売却までの未納税がある場合

未納があっても自動的に売却不能とは限りませんが、滞納処分による差押えがあれば抹消方法を調整する必要があります。納付状況を早めに確認し、決済金から納付する場合は司法書士・不動産会社と手順を決めます。

不動産売却の決済で税金を精算するイメージ
年税額と引渡日をもとに、契約上の精算を確認します。

空き家を解体すると土地の税負担が変わることがある

住宅の敷地には、要件を満たす場合に固定資産税等の課税標準を軽減する住宅用地特例があります。建物を解体し、翌年1月1日に住宅の敷地でなくなると、翌年度から特例の対象外となる可能性があります。

ただし、危険な空き家を税負担だけを理由に放置してよいわけではありません。市から管理不全空家または特定空家として勧告を受けると、住宅用地特例が外れる場合があります。安全管理、解体費、翌年度の税額、売却時期を合わせて検討します。解体前の売却方法は「空き家を解体せずに売却する方法」をご覧ください。

固定資産税以外に確認したい費用・税金

都市計画税

市街化区域内の土地・家屋などには都市計画税が課税される場合があります。課税明細書で対象を確認します。

登録免許税

相続登記では登録免許税がかかります。司法書士へ依頼する場合は報酬等も見込みます。

譲渡所得税・住民税

売却益が出た場合は譲渡所得に対する税金が関係します。取得費、譲渡費用、所有期間、利用できる特例で結果が変わります。相続税を払った場合の取得費加算や、被相続人の居住用財産に関する特例には期限・要件があります。契約前に税理士または税務署へ確認してください。

維持管理費

火災保険、水道・電気の基本料金、草刈り、清掃、交通費も保有コストです。固定資産税だけでなく、売却までの総額で比較します。

相続人間で残すとよい記録

  • 納税通知書・課税明細書の写し
  • 納付日、納付額、立替者
  • 火災保険や管理費の支払記録
  • 相続人代表者届の控え
  • 遺産分割協議での費用負担合意
  • 売却決済時の固定資産税等精算書

共有の一覧表を作ると、後の精算がしやすくなります。代表者だけに負担を集中させず、定期的に情報共有しましょう。

納税資金が足りないときの考え方

納期限を過ぎる前に、古河市の担当窓口へ相談します。相続人間で一時的に立て替える、預貯金の遺産分割を先に協議する、売却の見込み時期を共有するなどを検討します。相続財産の預貯金を引き出す行為には権限や金融機関の手続が関係するため、一人の判断で進めないでください。

売却代金で納付する予定でも、買主が見つかるまで税金は続きます。「高く売れそう」という査定だけで資金計画を立てず、成約価格、売却期間、仲介手数料、登記費用、測量、残置物撤去を差し引いた手取りを試算します。早期買取と仲介の差額を、保有コストと期限の確実性を含めて比較します。

課税明細書で確認したい項目

納税通知書に同封される課税明細書には、土地・家屋の所在、地番・家屋番号、評価額、課税標準額などが記載されます。相続対象と一致しているか、知らない土地や未登記建物がないか確認します。

登記簿と課税明細書は目的が異なるため、記載が一致しないことがあります。家屋が登記されていなくても固定資産税が課税されている、登記地目と現況地目が異なるといった場合は、売却前に不動産会社、司法書士、土地家屋調査士、古河市へ確認します。

共有持分だけを相続している場合も、通知書の宛名だけで自分の権利割合を判断しません。登記事項証明書、遺言書、遺産分割協議書を照合します。

売却するか保有するかを税金だけで決めない

固定資産税が低くても、雨漏り、庭木、害虫、火災、不法侵入などの管理リスクがあります。反対に税負担が高いからと急いで安く売ると、相続人間で納得が得られない場合があります。

保有案では、年間の税金、保険、草刈り、修繕、交通費を3年分程度試算します。売却案では、仲介・買取の手取りと完了時期を比較します。賃貸・空き家バンクを検討する場合は、改修費、賃料、管理委託、借主退去後の費用も見込みます。

共有者が連絡に応じない場合

納税を止めることは解決になりません。連絡記録と立替記録を残し、売却・遺産分割が進まない場合は弁護士等へ相談します。代表者が単独で不動産全体を売却することは原則できません。

売却決済日に確認する書類

  • 古河市へ納付済みの領収書・口座振替記録
  • 固定資産税・都市計画税の精算書
  • 精算の起算日と引渡日の扱い
  • 未納・還付がある場合の帰属
  • 相続人間の立替精算表
  • 売却代金の配分表

決済明細を相続人全員へ共有し、税金の精算額と遺産分配額を混同しないようにします。譲渡所得の確定申告に備え、売買契約書、仲介手数料、測量・解体等の領収書も保管してください。

仮想事例で見る精算

事例1:長男が固定資産税を立て替えた後に売却

兄弟3人が実家を相続し、長男へ納税通知書が届くケースです。長男が一時納付し、領収書を共有。売却決済時に売却代金から長男の立替分を精算したうえで、残額を遺産分割協議に沿って配分します。これは一例で、実際の権利関係・合意に合わせます。

事例2:年末に解体を検討している空き家

翌年の土地税額が変わる可能性があるため、解体見積もりだけで決めず、古河市資産税課へ翌年度の見込みを確認。現況買取と解体後売却の手取りも比較し、安全上の必要性を踏まえて時期を決めます。

空き家の年間維持費と売却を比較するイメージ
税金・管理費・売却手取りを一覧で比較します。

よくある質問

税額や納付期限は、手元の納税通知書で確認するのが基本です。前年の金額をそのまま翌年へ当てはめず、建物の解体、土地利用、評価替え、減免等の有無を古河市へ確認してください。不動産会社の手取り試算も、税務署や税理士による税額計算とは区別します。

Q1.代表者になった人が固定資産税を全額負担しますか?

代表者は通知受領の窓口です。相続人間の最終負担とは別なので、立替・精算方法を合意してください。

Q2.遺産分割が終わるまで払わなくてよいですか?

いいえ。相続手続中でも納期限は到来します。古河市へ代表者届と納付方法を確認してください。

Q3.売却すれば納めた固定資産税は市から返金されますか?

通常、年途中の売却を理由に市から月割り返金されるものではありません。買主との契約上の精算を確認します。

Q4.相続放棄を考えている場合も払うべきですか?

放棄前後の管理・債務の扱いは個別事情によります。家庭裁判所への期限もあるため、財産へ手を付ける前に弁護士・司法書士へ相談してください。

Q5.納税通知書が亡くなった親宛てのままです

古河市資産税課へ連絡し、相続人代表者指定届兼現所有者申告書など必要手続を確認してください。

Q6.空き家を売るまで固定資産税を止められますか?

所有している間の課税を、空き家であることだけを理由に停止できるものではありません。納付が難しい場合は放置せず、納期限前に古河市の納税担当窓口へ相談してください。

まとめ:代表者届・相続登記・費用精算を分けて考える

古河市で相続した不動産の固定資産税は、相続人へ承継され、相続人が複数なら連帯して納税義務を負う場合があります。代表者は通知の窓口であり、所有者の確定や最終負担とは別です。納税を止めず、立替記録を残し、相続登記と売却方針を進めましょう。

通知書が届いた時点で、納期限、対象物件、相続人、立替者を一覧にしておくと、その後の遺産分割と売却決済がスムーズです。不明な税額は推測せず、課税明細書を手元に古河市へ確認してください。

北関東相続不動産(株式会社SPC)では、固定資産税や管理費が続く相続不動産の売却・買取相談を承っています。物件により買取できない場合もありますが、必要な手続と売却条件を整理します。お問い合わせフォームからご相談ください。

※本記事は2026年8月3日時点の一般情報で、税務・法律上の助言ではありません。古河市資産税課、税務署、税理士、司法書士、弁護士へ個別にご確認ください。

参照した公的情報

  • 古河市「固定資産税の納税義務者が亡くなったとき」https://www.city.ibaraki-koga.lg.jp/soshiki/shisanzei/kakushutetsuduki/16508.html
  • 古河市「固定資産税のQ&A」https://www.city.ibaraki-koga.lg.jp/soshiki/shisanzei/koteishisanzeitoshikeikakuzei/22209.html
  • 国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html
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