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コラム

2021.07.13

屋根葺き替え工事とは?メリット・デメリットから費用までを紹介

屋根の葺き替え工事をご存知でしょうか。屋根葺き替え工事とは、既存の屋根材を撤去し新しい屋根を設置することです。身近に感じづらい屋根工事のため、初めて知るという方も多いかと思います。

本記事では屋根の葺き替え工事についてやメリットデメリット、気になる費用のことを詳しく解説していきます。また、補助金制度で費用を抑える方法も紹介。これからリフォームをする方はもちろん、いずれ行う予定の方も知っていて損がない内容です。

最後まで読んで、ぜひ疑問を解決してください。

 

 

屋根葺き替え工事の概要

 

 

屋根のリフォームを検討する際に「屋根葺き替え」という工事方法を耳にする方も多いのではないでしょうか。屋根の葺き替え工事とはどのような工事を行うのか紹介します。また、メリット、デメリットも挙げて解説していきます。

 

屋根葺き替えとは

屋根の葺き替えとは、既存の屋根を全て解体し、新しい屋根材を設置する工事です。屋根を新しいものに取り替えるので、劣化部分の修繕を行いつつ、耐震性があがるという利点があります。一般的に工期は、7日〜14日ほどかかると言われています。

また、「カバー工法」という施工方法があります。屋根のリフォームを行う際に、カバー工法を比較検討する方も多いのではないでしょうか。こちらは、既存の屋根に新しい屋根材を付加する施工です。

メリットとしては、工期が7日前後と短く、コストが抑えられるといった点があります。しかし、後ほど詳しく解説しますが、築年数が立っている屋根や痛みが激しい屋根にはカバー工法はできません。

 

屋根葺き替えのメリット

屋根葺き替え工事のメリットは主に3点挙げられます。

 

・屋根の下地修繕ができる

・台風などの自然災害に強い

・耐震性が高い

 

この点について解説していきます。

 

屋根の下地の修繕ができる

葺き替え工事は、屋根の修繕が可能です。先ほども解説しましたが、葺き替え工事は、一度既存の屋根を解体します。その際に劣化や傷んでいる箇所を把握でき、適切な修繕が可能です。下地が傷んでいる場合にはカバー工法では対処できないので、葺き替え工事がおすすめです。

 

台風などの自然災害に強い

屋根の修繕を行うことにより、屋根の寿命が長くなります。単なる補修の場合は一時的な対処になるため、大きく寿命が変わるということはありません。屋根葺き替え工事は自然災害で起こりうる強風や大雨が発生しても、破損や雨漏りなどと言った被害が出ない可能性が高くなります。

 

耐震性が高くなる

葺き替え工事をする際は、既存の屋根材よりも軽量のものを設置します。そのため、耐震性の向上が期待できます。屋根が軽くなると、住宅の基礎の負担を軽減でき地震に耐えられる家屋になります。

 

屋根葺き替えのデメリット

屋根の葺き替え工事のデメリットは主に2つあります。

 

・費用が高額になる

・工事期間が長い

 

この2点について解説していきます。

 

費用が高額になる

既存の屋根材を解体するので、廃材処理費や修繕費などがかかるため高額になってしまいます。さらに2005年以前のストレート材を解体するとなると、別途請求されます。こちらの屋根材にはアスベストが含まれていることが多く、処理料がプラスでかかってしまいます。

 

工事期間が長い

工期はおおよそ7日〜14日かかります。工事中は、家屋の周りに足場を組んでいるため、住居への出入りが不便など生活面で不便が生じてしまうことも。工期が長くなると人件費もかかるため、工事費用が高くなってしまいます。

一見、デメリットに見えますが長期的に見えれば、良い点もあります。費用と時間をかけて修繕とリフォームを行うことで、耐震性が向上し住宅の寿命が長くなります。

 

場合によってはピンポイントで屋根を修繕するより、全面葺き替え工事を行った方が効率が良いという場合もあります。工事内容に不安や疑問があれば、ぜひ専門業者に相談してみてください。

 

屋根葺き替え工事の費用

 

 

ここまで、屋根の葺き替え工事の内容やメリット、デメリットを解説してきました。次項では気になる費用について触れていきます。実際にどの程度、工事費用がかかかるのかを紹介していくので、せひ参考にしてください。

 

屋根材別費用相場

屋根材によって品質が異なるため、かかる費用も変動します。以下の表は、屋根材別のおおよその費用相場をまとめたものです。

 

現在の屋根材 工事内容 費用の目安
瓦の交換

ストレート屋根

ガルバリウム

100万円〜270万円

70万円〜200万円

100万円〜200万円

ストレート屋根 ストレート屋根

ガルバリウム

70万円〜200万円

100万円〜200万円

セメント瓦 洋瓦・日本瓦

ガルバリウム

100万円〜260万円

100万円〜200万円

 

費用の内訳

一般的に、屋根の葺き替え工事の相場は30坪の家屋で120万円〜200万円と言われています。費用にかかる主な項目は、解体費用、屋根材費と設置費、下地修繕が挙げられます。

先述で紹介したアスベストを含む屋根材解体を行う場合、さらに費用がかかり高額になることも。

わかりやすく表にまとめたので、参考にしてください。

 

工事内容 1平方メートルあたりの費用の相場
新しい屋根材の設置費 日本瓦・洋風瓦 8,000円〜20,000円

ストレート(コロニアル)5,000円〜10,000円

現在の屋根の撤去費 1,5000円〜3,000円
屋根下地の修繕費 2,000〜4,000円
防水シート設置費 1,000円〜2,000円
アスベスト屋根の処理費

(アスベストを含む屋根の場合)

20,000円〜10,0000円

 

上記の相場は1㎡あたりの単価となります。また、屋根の広さ形状、地域により価格は変動します。

業者によっても見積もり額はさまざま。価格を比較するためにも複数の業者から見積もりを作成してもらうのも良いでしょう。

 

屋根葺き替え工事の手順

 

 

工期がおよそ14日ほどかかる屋根の葺き替え工事。どのような工事内容か気になりますよね。

ここからは、工事の作業工程をくわしく説明します。

 

足場を組む

屋根で行う高所作業となるため、足場を組む必要があります。

足場組み立ては、家の周りを囲うように組むため2〜4人の人員が必要です。所要時間はおよそ半日から1日作業になります。

基本的に足場を組む職人は、屋根職人とは別の業者が入ることが多いようです。

 

屋根の撤去

現在、屋根に設置してある屋根材を撤去していきます。屋根の葺き替え工事は、既存の屋根材を全面的に撤去することがほとんど。

ひとつずつ解体し、剥がした屋根を地上に下ろす作業を合わせて行うため、これだけで2日ほど日数を要します。

最近では電動リフトを使うことも多く見られます。剥がした屋根は、廃材として処理場へ運ばれていきます。

 

野地板設置

野地板とは、屋根材を支える下地です。丁寧に設置することで、屋根が強風で剥がれるのを防ぐ働きをしてくれます。古い野地板の上から被せる事が多いですが、劣化や腐食をしていた場合、野地材を張り替える作業を行います。

野地板は屋根の構造を支える重要な役割を担っているため、欠かせない作業となります。こちらの設置作業はおよそ1日かかります。

 

防水シートを張る

新しく貼った野地板の上から防水シートを被せます。防水シートは、雨漏りを防いでくれるため、防水性が高く寿命が長い種類を選んで下さい。

大事な家を守るためにも、改質アスファルトルーフィング以上の品質の防水シートを使うことをおすすめします。

最近では、粘着式の防水シートが増えてきました。そのため、カッターなどで野地板を傷つけることなく防水シートを貼ることが可能です。作業目安は1日程度です。

 

屋根を設置

ここから、5日ほどの時間をかけて屋根を設置していきます。葺き替え工事の際には、耐久性や耐風性など品質の高い金属屋根がおすすめです。

特に断熱材一体型の金属屋根は、性能に優れており、費用対効果があると言われています。

安価なストレートにしても金属屋根との差額は10万円〜30万円です。差額を考えても性能と耐久性に優れた金属屋根を選ぶ方が長期的に考えて安心でしょう。

 

足場の解体

屋根の設置が完了したら、工事は終了です。工事内容の不備がないかを確認して足場を解体します。その際に合わせて清掃を行う業者も多いようです。

 

屋根葺き替え工事を行う目安

 

屋根の種類により、それぞれ耐震性や耐久性が異なります。

葺き替え工事を後回しにしていると、劣化や腐食が進行してしまい取り返しのつかない事態になりかねません。また住宅の寿命を縮めてしまうこともあります。万が一のトラブルにならないためにも、適切な時期にリフォームを検討してください。

そのためにも、定期的に屋根の状態を把握すると良いでしょう。ここからは、屋根材別に葺き替え工事を行う目安を紹介します。

 

瓦屋根

日本瓦は、厚みがあり耐久性に優れています。そのためメンテナンスは30年に1回でよいと言われています。

初めに設置する際に費用はかかってしまいますが、メンテナンスの回数を考慮すると、選択肢に入れる方も多い傾向です。

瓦が割れたりズレたり、コケが生えてきたら雨漏りが発生してしまう可能性があります。その場合は、専門業者に相談をしてリフォームを検討してください。

 

スレート屋根

ストレート屋根の葺き替え工事の目安は20年程度です。ストレート屋根は比較的安価で手に入り、重量は瓦の半分以下のためバランスに優れた屋根材です。

また、色展開が豊富でさまざまなデザインがあるため屋根材を選ぶ楽しみもあります。

しかし、雨風や地震の影響を受けやす劣化しやすいといったデメリットもあります。また、2005年以後のストレート屋根材はアスベストが含まれていません。そのため屋根の寿命が短くなることもあります。

目安に限らず、屋根にヒビが入っていたり、白っぽくなる現象が起こきた時は寿命が近づいていると考えられます。劣化が進む前に点検をすることをお勧めします。

 

ガルバリウム屋根

ガルバリウム屋根は、メーカー保証がついています。保証期間は20〜50年とさまざまですが、その期間はメンテナンス不要と言われています。

しかし、一般的に金属屋根材の寿命は20〜30年です。ガルバリウム屋根は耐久性に優れた金属製屋根です。主にアルミと亜鉛で作られているので、サビにくく耐震性に優れています。その重量はなんと、日本瓦の6分の1ほど。

寿命の前でも屋根材の浮き上がりやサビが広がってきたら、リフォームの時期と考えて良いでしょう。

 

トタン屋根

トタン屋根の耐久年数は10年と言われています。中には塗装を繰り返し寿命を伸ばしている方も多くいます。

しかし定期的なメンテナンスを行ってこなかった場合は、葺き替え時期が早くなる傾向にあります。

屋根全体に赤みのあるサビがみられるようになったら、葺き替え工事を行うタイミングと思ってください。

 

屋根葺き替えの費用を安くする方法

 

工事費用が高額になる屋根の葺き替え工事ですが、費用を抑えられる方法がないか気になりますよね。自治体が独自で実施している補助金制度を活用できる可能性があります。内容と対象になる条件を詳しく解説していきます。

 

耐震リフォーム

葺き替え工事を行う目的が「耐震性向上のため屋根の軽量化をする」場合は原則、耐震リフォーム補助金制度が適用される場合がおいです。下記の条件も合わせて確認しておきましょう。

 

・昭和56年5月31日前に建築されたもの

・地上3階建て、2階以下が木造であること

・工事後の建物の強度指数が1.0以上である

 

昭和56年代に建てられた家屋は耐震性の低いとされています。また、工事後の建物強度指数が1.0だと、地震の発生により家屋が崩壊する恐れがあるとみなされ補助金対象となります。耐震性の向上を目的とする金属屋根への葺き替え工事を行うと、最大100万円の補助金を受け取れます。内容や金額は、各自治体によって異なります。

 

省エネリフォーム

葺き替え工事を行う目的が「建物、家屋の断熱性能を向上させる」のであれば、省エネリフォーム補助金となるケースがあります。それに加えて下記の条件があります。

 

・ソーラーパネルの設置

・アスベストの除去

・断熱性、遮熱性向上させる屋根の修繕

・LED照明の設置

 

省エネリフォームは、最大50万円支給されます。支給金額は、各自治体により異なるため、注意しておきましょう。

 

まとめ:屋根修理をするなら屋根葺き替え工事が安心

 

屋根を全面的に修繕し、性能面を向上させるのであれば葺き替え工事を検討してください。

工期が長く、費用が高額になるというデメリットもありました。

しかし、一度全てリフォームしてしまえば、長期的に考えれば長く安心が続くと言えるでしょう。また、条件に合えば補助金を受け取れるケースもあります。こちらもぜひ確認してみてください。

葺き替え工事のメリット、デメリットや工事費用を踏まえて、耐久性の向上が期待できる屋根の葺き替え工事を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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